こんにちは。プロモーションを担当している金田です。 この記事では私が今まで見てきたフランスの観光地の中で、個人的に皆さんにオススメしたいと思う場所を一つご紹介致します。
その場所とはパリの北に位置するオー・ド・フランス地方(旧ノール・パ・ド・カレ地方+旧ピカルディー地方)にあるラ・ピシーヌ(La Piscine)という美術館です。ここは芸術品のコレクションも見事でしたが、何よりユニークな建築の美しさに驚かされました。
ルーベの街
この美術館はルーベ(Roubaix)という人口10万人弱のベルギーの国境近くに位置する町にあり、ここはかつて毛織物産業で財をなし、町には数多くの工場が作られたことから「1.000の煙突を持つ町」との異名を持っています。 街並みも美しく、昔からベルギーと交流が深いため、フランドル様式の街並みを見ることができます。
ラ・ピシーヌ美術館
そんなルーベのシンボルとしてフランス人にも人気の美術館が、2001年にオープンしたラ・ピシーヌです。 この美術館がユニークな点としては、フランス語でラ・ピシーヌがプールを意味する通り、かつての市民プールを改装して美術館として利用しているという点です。 階級を問わず広く市民に慕われたこの場所こそ美術館にふさわしいと、あえてプールや更衣室などの配置をそのまま残しながら芸術品を展示しています。
見所は何と言っても、かつてプールとして使っていた部分の展示室で。プールは水をそのまま残し、美しいアール・デコ様式に修復され、その両脇に彫刻が展示されています。 展示室の上部にはステンドグラスが設置され、そこから入ってくる暖かい光がプールの水面を照らし、穏やかでありながらなんとも幻想的でした。建築自体が芸術作品であると認識させられました。 この場所は貸切利用をすることも出来て、パーティなどで使われるケースもあるようです。ここを手掛けた建築家はオルセー美術館建築にも携わったフィリッポンです。そういえばどことなくオルセーのアーチ形を思わせる作りですね。
展示作品はというと、20世紀の陶磁器のコレクションや、近代絵画等が中心となっていて、陶芸に目覚めた晩年のピカソの貴重なコレクションも見ることができます。
もしこの美術館がパリにあったら、きっと多くの日本の観光客で賑わうのになーと思ったりもしましたが、パリからも非常にアクセスが良いので、この美術館とあわせてルーヴル・ランスやリールの美術館などをセットにして北フランスの美術館巡りも面白いのでは無いでしょうか。
アクセス
鉄道でパリ⇒リールが1時間、リール⇒ルーベは15分
ラ・ピシーヌ La Piscine - Musée d'art et d'industrie André Diligent de Roubaix Centre Commercial Espace Grand Rue, 7 Rue Jean Monnet, 59100 Roubaix 公式サイト(フランス語・英語・オランダ語)
by France.fr
あなたの知らなかった、新しいフランスの魅力をお伝えします。