「6人の奥方の城」
城内にロワール川の支流、シェール川をまたがるように建てられ、広大な庭園の中に気品を漂わせてたたずむ白い城館。代々女性が城主であったため、「6人の奥方の城」の別名があります。 永遠の美女といわれたディアーヌ・ド・ポワティエは20歳も年下のアンリ2世の愛妾であり、城の2番目の城主として本格的な庭園とシェール川にかかるアーチ形の橋を付け加えました。しかし、アンリ2世の死後、本妻カトリーヌ・ド・メディシスはディアーヌから城を取り上げてしまいます。以後、天井を白と黒に塗ったアンリ3世の妻ルイーズ・ド・ロレーヌ、フランス革命から城を守ったマダム・デュパンの手を経て、1863年に修復を手掛けたマダム・ブルーズと女性城主に渡ります。
ギャラリー
シュノンソー城を特徴づけているのが、シェール川にかかるこのギャラリー。1576年、カトリーヌ・ド・メディチはシェール川に架かる橋を改築し、ギャラリーを建てさせました。長さ60メートル、幅6メートルのギャラリーには18もの窓があり、明るい日差しに満ち、白黒のタイル張りの床、と梁のある天井が特徴的で、このギャラリーは数々の華麗な舞踏会の舞台となりました。
マルクの塔
16世紀にシュノンソー城を建てたのはトマ・ボイエ。現在城があるところにはマルク家の要塞がありましたが、ボイエは塔だけ残し、他の部分を取り壊してシュノンソーを建てました。現在もマルク家の塔はお堀の横に佇んでいます。
庭園
城を挟むようにして二つのフランス式庭園があります。マルクの塔側にあるのがカトリーヌ・ド・メディシス庭園、反対側がディアーヌ・ド・ポワティエ庭園です。 居室ディアーヌ・ド・ポワティエの居室や、カトリーヌ・ド・メディシスの居室、カトリーヌの娘たちの部屋、アンリ4世の寵妃であったガブリエル・デストレの居室、ガブリエル・デストレとアンリ4世の間に生まれた息子の部屋、などを見ることができます。そのほか、台所や衛兵の間、礼拝堂なども見学できます。
シュノンソー城では文化活動が盛んに行われたこともあり、偉大な画家の絵画作品やフランドル地方のタペストリーなど‘美術館’といっても過言でないコレクション品を所蔵しています。様々な分野で先駆的な試みに取り組むシュノンソー城では、11ヶ国語によるiPodのビデオ・ガイド付き見学を実施しています。館内には、高級フランス料理レストラン「ロランジュリー」、セルフ・サービスのカフェテリア、サロン・ド・テを併設しています。
by France.fr編集部
あなたの知らなかった、新しいフランスの魅力をお伝えします。