アルザス地方の文化首都
2000年以上の古い歴史の中でラテン文化とゲルマン文化が融合した独特の文化遺産を持ち、素晴らしい建築文化が栄えたアルザスの中心都市ストラスブール。旧市街は1988年にユネスコの世界遺産に登録されている。
ストラスブール市街は、旧市街や運河沿いに並ぶ木骨組みの民家など伝統的な古い街並み、同時にヨーロッパを代表する主要な行政機関が集まった近代都市、という異なる顔をもつ。徒歩でも十分に回ることができるが、遊覧船やミニ・トラム、市電、自転車での観光もお勧め。 2007年のTGV東線開通により、パリのシャルル・ド・ゴール空港(または東駅)からはわずか2時間20分でアクセス可能。フランスの地方都市の魅力を探るなら、必ずしや訪れたい町。
主要な史跡・文化施設
ストラスブールのグランド・ィルGrande-île 1988年、イル川の中洲にある旧市街が「ストラスブールのグランド・イルGrande-île」としてユネスコの世界遺産に登録された。 登録された地区は、イル川からフォー・ロンパールの運河まで開けた一帯(旧市街「グランド・イルGrande-île」)で、島の外部とは21の橋や歩道橋で結ばれている。旧市街の中には中世期の建造物がいくつも残っており、ノートル・ダム大聖堂はその大きさで圧倒的な印象を与える。大聖堂塔の頂上には町を見下ろすように一本尖塔が空に向かって伸びている。その他、グランド・イル内部には4つの古い教会やノートルダム大聖堂美術館、ロアン宮があり、これらを見学すれば中世から今日に至るまでのストラスブールの歴史を振り返ることができる。一つの歴史建造物だけではなく、市内の一区域が全体としてユネスコ世界遺産に登録されたのはストラスブール市が初めて。
プティット・フランス
ストラスブールの小ヴェニス。ストラスブールの絵のように美しい地区であるプティット・フランスとその運河には、かつて漁師や粉屋やなめし革職人たちがいました。プティット・フランスの名前は、ここに天然痘(フランス語で「プティット・ヴェロル」)に罹った兵士たちの病院を作ったフランソワ1世に由来します。水辺の地区であるプティット・フランスには、今も、16世紀と17世紀の木組みのハーフティンバーの家など建築遺産が残り、レストランで一休みするには絶好の場所です。運河から見るストラスブールは、屋根つきの橋やヴォ―バン・ダムなど、また別の顔を見せてくれます。
主要なイベント
クリスマスの都、ストラスブール 12月のストラスブールはクリスマス一色に染まり、1570年に起源を遡る国内でも最古のクリスマス市が開催される。町全体が、幻想的で華やかな独特の雰囲気に包まれ、夕べには街路はクリスマスカラーに輝く。建物のファサードや店のショーウィンドーには可愛らしい装飾がなされ、史跡もライトアップされる。通りにはシナモンの芳しい香りが漂い、教会からは讃美歌が聞こえ、幼き日のクリスマスの思い出をふと蘇らせるだろう。 市街中心部ではクリスマス市が開催され、100以上のスタンドが立つ。クリスマスツリーを飾るリースやクレッシュ、アルザスの伝統工芸品や名産品などが並び、ホットワインやドーナツ、アルザスの銘菓を購入できる。クレベール広場には巨大なクリスマスツリーが飾られ、ノートルダム大聖堂前には野外スケートリンクを設置。大聖堂、町の教会では音楽コンサートが催され、ストリートアートやスペクタクルが温かい雰囲気を演出している。
郷土の名産品
シュークルートLa choucroute 塩漬け発酵させたキャベツを、豚肉(ハムやソーセージなど)もしくはサーモンなどの魚と共に白ワインで煮込み盛り合わせた料理。 ・お勧めレストラン: La Maison des Tanneurs 42 rue du Bain-aux-Plantes 運河沿いのプティット・フランス地区にある。伝統的なシュークルートを出す店として知られる。
タルト・フランベ La tarte flambée (地元の言葉ではLa Flammekueche) 薄いパン生地に、ソテーしたベーコン・玉葱、クリームチーズを混ぜたものを乗せて炭火で焼いた食べ物。専門店で親しい人と取り分けて食べるのが一般的。 ・お勧めレストラン: Le Strissel 5 place de la Grande Boucherie
パン・デピスLe Pain d’épices シナモンやシキミ、カルダモン、ジンジャーなど数種類のスパイスとはちみつを合わせた焼菓子。フォワ・グラと合わせて前菜にしたり、フルーツや紅茶、コーヒーなどと合わせてデザートにしたりする。アルザス地方ではクリスマスにはどこの家の食卓にもパン・デピスが並ぶ。 ・お勧めの店: パン・デピス専門店Mireille Oster 14 rue des Dentelles
クリスマスの小さなクッキーWihnachtsbredle アルザス地方で、クリスマス前4週間の待降節の間だけ売られる小さなクッキー。ヘーゼルナッツ入り、バター入り、アニス入りなど様々な種類のものが店頭に並ぶ。 ・お勧めの店: Boulangerie Charles Woerle 10 rue de la Division Leclerc
アルザスの工芸品
◆アルザス製陶工房Poteries d’Alsace 3 rue des Frères - www.poterie-alsace-strasbourg.eu カトラリー(陶器)
◆アン・ノエル・アン・ナルザスUn Noël en Alsace 10 rue des Dentelles - www.noelenalsace.fr クリスマス用品
◆アルザス・アート&コレクションArts et Collections d'Alsace 4 place du Marché-aux-Poissons - www.arts-collections-alsace.fr/ 生地、伝統的な装飾品
アクティヴィティ
遊覧船でのガイド付観光 : イル河が4本の水路に分岐した一帯にある二つの歴史的地区(ユネスコ世界遺産に指定された旧市街プティット・フランス、中世の木組み様式の家屋が残るドイツの影響をうけたインペリアル地区)を解説ガイド付き観光遊覧船にて水上から見学。 バトラマ Batorama – www.batorama.fr
市立施療院の歴史あるセラーで白ワインの試飲 : ストラスブール中心部にある市立施療院(1395年設立)の地下には、世界でも有数の古いワイン樽が残るセラーがある(最古のワインは1472年のもの)。病院施設における現存する唯一のワイン蔵。 Cave Historique des Hospices Civils de Strasbourg 1 place de l’Hôpital www.vins-des-hospices-de-strasbourg.fr
ストラスブール中心部で開催されている料理教室(グループ対象) : 中心部で開催されている料理教室、プロのシェフのアドヴァイスに従い、快適で明るい厨房の中で、高級レストランのメニューにも劣らないコース料理を実際に作る。レッスン後には参加者全員で試食。希望すれば同時にワイン講座選択も可能、料理教室で作ったメニューに合うアルザスワインを試飲する。 Cuisine Aptitude 2 Quai des Bateliers www.cuisineaptitude.com
by France.fr編集部
あなたの知らなかった、新しいフランスの魅力をお伝えします。