この2つのエリアの共通点は、かつて芸術家たちが主役となり、溜まり場となったカフェを中心に街が活気に満ちていたことだろう。サルトルやボーヴォワールがたまり場としていたサン・ジェ ルマンのレ・ドゥー・マゴやカフェ・ド・フロールは今もその名残をとどめてにぎわう。モンパルナス通りのラ・クーポール、ル・ドーム、ル・セレクトではシャ ガール、ピカソ、藤田嗣治が芸術談義に花を咲かせていた。これらのカフェは今も存続している。
また高級ブティック街としても知られ、サンジェルマン・デ・プレ界隈、サン・シュルピス界隈、ラスパイユ大通りなどでショッピングを楽しめる。
一方、モンパルナスタワー付近にはショッピングモールや映画館などがあり、休日でも人通りが多い。ブルターニュのクレープレストランが多いのも特徴。
サン・ジェルマン・デ・プレ教会 EGLISE ST GERMAIN DES PRES
教会の歴史は古く、542年に修道院として建てられたのが始まり。戦争により破壊され何度も建て替えられた。現在の教会は11世紀のロマネスク様式と、その後の修復によりゴシック様式も混合する。高くそびえる鐘楼は、ロマネスク様式としてはパリ最古のもの。
メトロ 4号線/SAINT-GERMAIN DES PRES
サン・シュルピス教会 EGLISE ST SULPICE
奥行き115m 、幅58mというフランスの中でも最大級の大きさを誇る教会。火災や落雷、財政難により工事は何度も中断され、完成までに135年の歳月を要した。礼拝堂には、ドラクロワが1850年代に描いたフレスコ画がある。
メトロ 4 号線 St-Sulpice
TGVアトランティック線発着駅でもあるモンパルナス駅のすぐ横にそびえる高さ209mの高層ビル。下の階はショピングセンターとなっている。
メトロ 4、6、12、13号線 /MONPARNASSE BIENVENUE
モンパルナス墓地 CIMETIERE DE MONTPARNASSE
ペールラシェーズに次ぐ、パリで2番目に大きな墓地。セルジュ・ゲンズブール、サルトル、ボーヴォワール、モーパッサンらが眠る。整然としているので目当てのお墓が探しやすい墓地。 メトロ 6号線/EDGAR QUINET 4、6号線/RASPAIL
カタコンブ CATACOMBES
ローマ時代の石切場跡を地下納骨所として利用。 1785年頃から長年かけて、市内の共同墓地から無縁仏が運ばれた。坑道には 600 万体もの骸骨が積み重ねられていて不気味な世界。
メトロ 4 ・ 6 号線 , RER B Denfert Rochereau
カルティエ財団現代美術館 FONDATION CARTIER POUR L'ART CONTEMPORAIN
モンパルナス墓地から近い、ジャン・ヌーベル設計による総ガラス張りの近代建築。ガラスの塀を隔てて緑あふれる庭が見える。現代アートの中でも斬新な企画展を開催しており、現存の作家が展覧会用に作品を制作する場合が多い。
メトロ 4、6号線/RASPAIL
ブールデル美術館 MUSEE BOURDELLE
9世紀から20世紀にかけての近代彫刻を代表する巨匠ブールデル。ロダンの弟子でもあり、共同制作者でもある。生涯を過ごした家が美術館となっており、デッサン、習作から完成品まで、ブールデルの作品を追うことができる。
メトロ 4、6、12、13番線 Montparnasse Bienvenue
マイヨール美術館 MUSEE MAILLOL
マイヨール以外に、多くの近代絵画を所蔵している。ゴーギャン、ボナール、ルドン、カンディンスキー、ルソー、ドガ、ピカソなど錚々たるコレクション。またマティスやデュフィのデッサンなども所蔵している。
メトロ Rue du Bac
by France.fr
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