フランスの土地と農産物の豊かさは真に賞賛すべきものです。パリ出身の若き料理人たちは、こうした食材に敬意を払い、クリエイティブな料理を創作します。彼らの料理は、生活の場や出会いの場、様々なやりとりの場でふるまわれます。メニューには、ビオや考え抜かれた農業によってつくられた季節の食材や、地元の食材、そして自身のノウハウを誇りに思っている生産者たちによる食材が使われています。パリでまさに今知りたい、シェフの誠意が感じられる7つの食堂 をご紹介いたします。
ル・フロレアル(Le Floréal)―ベルヴィルの集いの場
レストランと文化的な場所の中間である、バー・フロレアル(Bar Floréal)は何よりも、ベルヴィルにおける出会いの場であり、様々なやりとりが行われる場所です 。この建物には30年にわたって写真家のグループが住んでおり、歴史的建造物に分類されているそのアールヌーヴォーの正面外観は地域の象徴となっています。フロレアルのコンセプトはユニークなもの。シェフたちは定期的に変わり、料理を引き継ぐのです。地元産の新鮮な食材を使用し、丁寧に作られた料理には常に驚かされます。 バー・フロレアル公式facebook
ル・ベスレイ(Le Beslay)―バスティーユとレピュブリックの間にある安らぎの場
バスティーユとレピュブリックの間に居を構える、ル・ベスレイには、陽の光にあふれた空間に開かれた大きなキッチンがあり、日常とつながる一つの生活の場を体現しています。心地がよく現代的でおしゃれな雰囲気です。シェフは、ディヴェレック(Divellec)やラ・グランド・カスカード(La Grande Cascade)でデビューを果たした若きイタリア人の、アントネラ・フィネッリ(Antonella Finelli)氏。ほとんどがビオで100%新鮮な食材から丁寧に作られた彼の料理は、洗練されたまさに《美食》であり、心の底から魅了されること間違いありません。 ル・ベスレイ公式Facebook
ビオ・バーガー―100%ビオのファストフード
ファストフードレストランに品質は求められない、と誰が言ったのでしょうか?それは間違いなく、ビオ・バーガーを作り出した二人、アントニー・ダレ(Anthony Darré)とルイ・フラック(Louis Frack)ではありません。この二人はファストフードレストランに再び意義を与え、皆が好む象徴的な食べ物によって一般の人々がビオ料理を食べられるようにしたのです。その料理こそが、ハンバーガーでした。そのため、情熱的なこの二人のコンビはストリートフードのやり方を覆し、ビオ製法で作られ、毎日彼らのパリにあるレストランに届けられる100%新鮮な食材を使用することを選んだのです。これはファストフードではなく、ごちそうです! ビオ・バーガー公式サイト
ラ・ブテイユ・ドール―ノートルダム大聖堂の向かいでごちそうを
パリで最も古いレストランが、流行最先端のにぎやかなレストランへと生まれ変わりました。これは歴史と美食を愛する二人の人間が成功した、一つの賭けでした。ラ・ブテイユ・ドールは1631年からパリの特権階級や知識人をもてなしてきました。彼らは100%自家製の料理と、新鮮な食材、そして一部のビオ食品を利用し、季節感を大切にしながらこの場所を再びよみがえらせたのです。ノートルダム大聖堂を臨む素晴らしい雰囲気の中にあるこのレストランは、新たに旅には欠かせないスポットとなっています。 ブテイユ・ドール公式サイト
ラ・メゾン・プリソン(La maison Plisson)―手間を味わう
マルシェ・サントノレの広場に位置しているラ・メゾン・プリソンには食料品店とグルメを味わえるテーブルが併設されています。この二つ目のラ・メゾン・プリソンは自らの使命を追求しており、情熱あるフランス人生産者による地方の食材がそこで話題を呼んでいます。かの場所では季節の食材や、情熱を傾ける農場や農家の生産者たちが厳選した食材、そして最高品質の香辛料店の品物を買うことができます。それらの食材は、隣に併設するレストランの家庭的な料理でも味わうことができます。シェフは、料理に対する敬意を忘れずに、毎日新鮮な食材を用いて丁寧に調理しています。 ラ・メゾン・プリソンの公式サイト
カフェ・ジュール(Café Jules)―100%フランス産ホットドッグ
この近代的かつ洗練されたカフェはプランタン・オスマンの1階に位置しています。このカフェはプランタンの創始者であるジュール・ジャルゾ(Jules Jaluzot)の名を冠する名誉をいただきました。カフェ・ジュールでは、100%フランス産の絶品ホットドッグを味わうことができます。このホットドッグは国家最優秀職人(Meilleur Ouvrier de France)が監修したものです。オマール海老のソーセージをのせたブルトン、チョリソーとエスプレット・トウガラシがピリッと効いているバスク、もしくはパリのハムを使用したソーセージとミモザ風卵をベースに使用したパリジャンなどのホットドッグをお召し上がりください。おすすめの逸品です。 カフェ・ジュール公式サイト
ル・マヨ―パリ17区にあるふれあいの空間
パリ17区の中心にあるル・マヨは、仕事終わりに立ち寄るような場所 と、パリのビストロとの中間のような新しい空間です。何より生活の空間である ル・マヨは、味わい深い料理のために人々の共生とシンプルさとをうまく掛け合わせました。シェフであるラファエル・カサ(Rafael Casas)の料理はフランス人生産者たちのたくさんのノウハウに対する敬意の表れであり、新鮮な食材が大胆さと彼の敬意とともに調理されたものなのです。その場所のように、すべての料理は分け合うことができるものではありますが、真のグルメ好きのみがそのごちそうを堪能することができるでしょう。 ル・マヨ公式サイト
更に詳しく ・フランスの料理について知る ・パリ観光局サイト ・パリ地方観光局サイト
by Chiron Charlotte