世界でも最も有名な世界遺産の一つ、モン・サン・ミッシェル。北フランス、ノルマンディー地方の海岸に、修道院が陸から切り離されて浮かぶ「西洋の驚異」
海に囲まれる自然の驚異
モン・サン・ミッシェルがここまで有名になった最大の特徴は、潮の満ち引きによる自然現象の驚異でしょう。 この湾は欧州でも最大の潮位の高低差があり、干潮時には海が引いて陸から歩いて渡ることができる一方、潮が満ち始めると「馬の駆ける速さで」海に囲まれてしまいます。それだけに、かつては巡礼たちにとっての難所であり、また革命後には監獄に使われたりと歴史に翻弄される運命にありました。
歴史に彩られた世界遺産
世界遺産モン・サン・ミッシェルは、中世より巡礼たちが訪れる修道院でありました。その名の通り「聖ミカエルを讃える岩山」でその起源は司教、聖オベールが夢の中で大天使ミカエルからこの島に修道院を建てよ、というお告げを聞いたことに遡ります。以来さまざまな時代の増築を経て現在の形となり、今日、その修道院の尖塔には金のミカエル像が輝いています。
景観を取り戻した修復事業
人気の観光地となったモン・サン・ミッシェルは一時、陸から島に掛けられた堤防によって湾内に砂が滞留し、将来的に海に囲まれる事がなくなってしまうという危機にありました。2014年に堤防を撤去し現在の新しい橋が架けられ、景観を回復しました。現在では車での乗り入れも制限され徒歩やシャトルバスで橋を渡ります。
by France.fr編集部
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