起伏に富んだブルゴーニュ南部の風景を舞台に、マコンMâcon出身の文学者ラマルティーヌは数々の作品を書きました。ラマルティーヌの没後150年を記念して、ラマルティーヌ街道(ルート・ラマルティーヌRoute Lamartine)をめぐる旅を楽しみませんか。ロマン主義で最も有名な文学者の一人であるラマルティーヌの足跡をたどりましょう。
マコン
旅はラマルティーヌが生まれた街マコンから始まります。ユルシュリーヌ博物館Musée des Ursulinesでは、ラマルティーヌの生涯、著作、政治活動などに関する展示スペースを設けています。2019年2月28日から7月12日まで開催される企画展では、マコンの街から彼に送られたさまざまなオマージュも展示されます。ラマルティーヌゆかりの場所をたどりながらマコンの文化遺産(建築、文学、食、歴史)をめぐる「トラセ・ドゥ・ラ・プリュームTracé de la plume」もおすすめです。 ユルシュリーヌ博物館(フランス語) トラセ・ドゥ・ラ・プリューム(フランス語)
プリセPrisséのモンソー城Château de Monceau
ラマルティーヌ街道の2番目のスポットは、プリセのモンソー城です。ここは代議士、県会議員として活躍したラマルティーヌの政治運動の拠点でした。騒がしさから逃れるために、ラマルティーヌはワイン畑の中に家を建てました。この家は現在ラ・ソリチュード(孤独)という名前で知られています。彼はここで『ジロンド党史』の一部を執筆しました。
ベルゼ・ル・シャテルBerzé-le-Châtel
ベルゼ城塞に向かって旅を続けましょう。ここには14の塔と3つの城壁があり、ヴァル・ラマルティニアンVal Lamartinienのなかでも見逃せないおすすめスポットです。この城は、ラマルティーヌの作品の中にも登場します。城塞からは、ブドウ畑とロッシュ・ドゥ・ソリュトレRoche de Solutréの素晴らしい眺めも楽しめます。 ベルゼ城塞(フランス語)
ミリー・ラマルティーヌMilly-Lamartine
ミリーもぜひ訪ねたい場所です。ここでラマルティーヌは子供時代、そして青年期の一時期を過ごしたのです。彼は自分が暮らした家に強い愛着をもち、ここから多くの着想を得ました。ラマルティーヌのロマン主義精神をいまも感じさせるこの家は、日曜日と祝日に見学できます。 ラマルティーヌの家(フランス語)
サン・ポワン城Château de Saint-Point
サン・ポワン城では、ラマルティーヌのプライベートな生活を垣間見ることができます。彼は妻の持参財産としてこの城を受け取り、家族とともにここで暮らしました。現在この城は「メゾン・デ・ジリュストル(Maison des Illustresフランスの認証制度。著名人ゆかりの所蔵品を管理・保存している施設)」に指定されています。ヴィクトール・ユゴー、ジョルジュ・サンド、フランツ・リスト、ショパンがつどった食堂、ラマルティーヌの寝室、書斎など、彼の生活の様子が伝わってきます。最後に庭園奥にある礼拝堂へ行きましょう。ここにラマルティーヌと彼の家族が葬られています。 サン・ポワン城(フランス語)
ピエールクロ城Château de Pierreclos
ラマルティーヌはピエールクロの村そしてピエールクロ家と深いつながりがありました。ピエールクロ家の二人の女性は、彼の文学や人生に大きな役割を果たしています。 こんにち、ピエールクロ城では見学だけでなくワインのテイスティングも楽しめます。プイィ・フュイッセPouilly-Fuissé、サン・ヴェランSaint-Véran、マコン・ピエールクロMâcon-Pierreclos、マコン・ビュッシエールMâcon-Bussières、マコン・ミリー・ラマルティーヌMâcon-Milly-Lamartineの8ヘクタールのブドウ畑から構成されるドメーヌのワインを味わうことができます。城には5つの客室があり、宿泊可能です。 ピエールクロ城
ビュッシエールBussières
ラマルティーヌ街道のゴールはミリーからほど近いビュッシエールの村です。ラマルティーヌは毎日ここへ歩いてやって来て、師と仰ぐデュモン神父を訪ねていました。神父は 歌劇『ジョスラン』の主人公のモデルとされています。モンサールMonsardの頂上にのぼって、ヴァル・ラマルティニアンの眺望を楽しむのもお忘れなく。
更に詳しく ・ブルゴーニュ観光局公式サイト(英語)
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by コンスタンス・ディヴ
france.fr編集長