スパイスの幸せな香り、手にはあたたかい飲み物、もう片方の手にも「ブレデル」か「マネレ」。 イルミネーションと、遠くに見える豪華に飾られたモミの木に心が奪われることでしょう。 アルザス地方のクリスマス・マーケットは、年末のホリデー・シーズンの空気を味わうのに最適な場所。おすすめスポットをご紹介します。
ストラスブール:フランス最古のクリスマス・マーケット
1570年に始まったストラスブールのクリスマス・マーケットは、間違いなくフランス最古のクリスマス・マーケットです。 木組みの小さな家があちこちに残る街の中心部が、数週間クリスマス・マーケットを中心に動くようになります。 大聖堂の足元のマーケットが代表的ですが、おいしいものが食べたければ、ムニエ広場でアルザス地方のさまざまな味わいを楽しむことができます。 オーステルリッツ広場では、クリスマスのごちそうのためのお買い物ができますし、サン・トマ広場には子供たちのための屋台も。 プティット・フランス地区にある、中心部から少し離れたマーケットも忘れずに回ってください。 環境に配慮し、社会の連帯を大切にする生産者たちが集まっています。 特筆すべきは、クレベール広場の大きなクリスマス・ツリーです。スケートリンクを見下ろすように立つこのツリーは、毎日17時からライトアップされます。
ストラスブールのクリスマスマーケット:2023年11月24日~12月24日
コルマール:おとぎ話から出てきたようなクリスマス・マーケット
コルマールは街が無数の光で輝いています。
イルミネーションやクリスマスリースで豪華に飾られた木組みの家々の間を進んでいきましょう。街には6つのクリスマス・マーケットがあり、あらゆるニーズに応えています。 スピリチュアル系はドミニカン広場、工芸品は旧税関の建物(コイフュス)内のマーケット、地元産の食料品はジャンヌ・ダルク広場、子供のためのマーケットならプティット・ヴニーズ地区、美食を味わうならカテドラル広場、装飾品はアンシエンヌ・ドゥアンヌ広場…
クリスマス・マーケットはコルマールの街を知る絶好の機会です。 きっと、運河や橋、ロマンチックな小道を堪能するために、おだやかな季節にももう一度訪れてみたくなりますよ。
コルマールのクリスマスマーケット:2023年11月23日から12月29日まで
ミュルーズ:カラフルなクリスマス・マーケット
ミュルーズは、テキスタイルの街として長い歴史を持ち、伝統と「クリスマスの布」を使った創造的な遺産が共存しています。 この布は、毎年年末のホリデー・シーズンのために特別に作られるもので、そのモチーフと色は、街の繊維産業の歴史をヒントに選ばれています。 市庁舎の正面の壁やレユニオン広場のクリスマス・マーケットの屋台、そして街のいたるところがこの布で飾られています。 この地方の特産品や装飾品を見て回る時には、テキスタイルのお店にも寄ってみてください。「クリスマスの布」を使ったテーブルクロスやナプキン、さまざまな装飾品が見つかります。 スーツケースにも簡単に収めることができますよ。
ミュルーズのクリスマスマーケット:2023年11月24日から12月27日まで
オベルネ:食べ物が充実のクリスマス・マーケット
ブレデル派(伝統的に降臨節の期間に作られる小さなビスケット)であれ、マネレ派(ブリオッシュ生地で作られる人型のパン)であれ、ホット・ワイン派であれ、りんごジュース派であれ、パン・デピス(スパイス入りパウンドケーキ) 派であれ、クグロフ派であれ、オベルネの美食と工芸品を集めたクリスマス・マーケットでは、間違いなく誰もが幸せな気持ちになることでしょう!
小道を散策するのにいちばんおすすめの時間は、夜が訪れてから。 建物の正面にイルミネーションの明かりが灯り、「モミの木の国」 の中心部に位置するこの小さな街の魅力を余すところなく伝えてくれます。
オベルネのクリスマス・マーケット:2023年11月24日から12月31日まで
カイゼルスベルグ:由緒正しいクリスマス・マーケット
カイゼルスベルグの歴史ある中心地では、降臨節(アドベント。クリスマス前の4週間) の期間中の毎週末、とても典型的なクリスマス・マーケットが開かれます。 城壁に囲まれ、城の名残を残す物見櫓(やぐら) に見守られながら、30ほどの屋台がサントン人形(キリスト生誕の場面を表したクリスマスに飾る小さな人形) や、吹きガラスの人形、ホット・ワイン、木製のオブジェや宝飾品を売っています。 カイゼルスベルグ渓谷の生産者たちが作った農作物のマーケットでも、ハーブやシロップ、ハーブティ、年末のお祝いに欠かせないフォアグラ など地元の特産品を買うことができます。 クリスマスのコンサートやリサイタルもおこなわれます。
カイゼルスベルグのクリスマス・マーケット:2023年11月24日~12月19日(金・土・日)
さらに詳しく ・アルザスのクリスマス ・アルザス観光局サイト
by Dive Constance
france.fr編集長