類稀な史跡、シャンティイ城
パリから1時間未満で行くことのできるシャンティイ城Château de Chantillyは、フランスならではのアール・ド・ヴィーヴルがぎゅっと詰まった史跡です。 内部はフランス有数の来場者を誇る美術館となっており、フランス指折りの歴史ある絵画コレクションに触れることができます。 広大な庭園と、ヨーロッパ随一の美しい大厩舎 Grandes-Écuries も合わせて訪問しましょう。 目眩くような馬術ショーが通年で開催されています。
城内にあるコンデ美術館 Musée Condé は、フランス最大規模の個人コレクションを誇ります。 この比類なきコレクションはフランス最後の国王の息子であり、当時最大のコレクターと目されたオーマル公爵 Le duc d’Aumaleに手によるもので、彼のおかげでシャンティイ城には無数の傑作や貴重な写本が残されています。 生涯を通じてオマール公爵はこの上なく貴重な財宝を収集し続け、パリのルーヴル美術館に次いでフランス第2の規模を誇る絵画コレクションを築き上げました。 ラファエルやボッティチェリ、プッサン、アングルなどによる傑作が美術館に飾られています。
大厩舎は、まさに馬の宮殿! 馬の博物館 Le musée du Cheval では、人間と馬の関わりに関する展示を見ることができ、また20頭ほどの馬やロバ、ポニーと7名の騎手による騎馬ショーが1年を通して開催されています。
城のテラスから望むことができるシャンティイ城の庭園は、ヴェルサイユ宮殿の造園家として有名なアンドレ・ルノートル André Le Nôtre の設計によるもの。 素晴らしいフランス式庭園をお楽しみください。 いくつもの小道や遊歩道があり、植物や生物の特異な多様性に触れることができます。 イギリス式庭園、中国式庭園の奥には牧歌的な風景のなかにノルマンディー風の村里が再現されており、マリー・アントワネットがヴェルサイユ宮殿にプティ・トリアノンを作る際に参考にしたと言われています。 またレストラン、デュ・アモー Restauraut du Hameauでは、名物のクレーム・シャンティイを楽しみましょう。
シャンティイ城にはいくつものレストランがあり、純然たるフランス料理や郷土料理を味わうことができます。 例えば、城内の元厨房がレストランとなっているラ・カピテーヌリー La Capitainerie 。 かの有名な、フランス国王ルイ14世の宮廷給仕長ヴァテールが腕を振るった場所です。 クレーム・シャンティイもヴァテールの発案で名物となりました。 レストランのシェフによるレッスンが一年を通して開催されており、本物のクレーム・シャンティイを自分で作れるようになります。
シャンティイ城周辺の見どころ:ル・ポタジェ・デ・プランス(王子たちの菜園)
シャンティイ中心部でシャンティイ城に次ぐ観光名所であるル・ポタジェ・デ・プランス Le potager des Princes は、庭が好きな人にとってはまさに天国のようなところと言えるでしょう。 2023年、フランス初の日本菜園が誕生しました。 40種類もの日本の野菜や果物が植えられており、すでにある素晴らしい日本庭園が菜園によって見事な完成度となりました。 数百もの日本の植物が池に映し出されているほか、鳥居や灯籠、禅庭など日本の伝統的な要素に触れられる場所となっています。
©D.Herbreteau
©D.Herbreteau
実用情報: 公共交通機関利用の場合は、パリの北駅Gare du Nordから地方快速列車のTERに乗車し、シャンティイ・グーヴィユーChantilly-Gouvieuxで下車(所要時間25分)。 車で行く場合は、パリからの所要時間はおよそ1時間。シャルル・ドゴール空港からはわずか20分。 1日入場券には、城、庭園、大厩舎、馬術デモンストレーション鑑賞が含まれています。
by France.fr編集部
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