フランスには、各地にさまざまな分野を代表する博物館が存在します。航空産業や軍需品、ワインや自然科学まで。フランスの長い歴史の中で保存され培われてきた遺産やノウハウを奥深くまで学ぶことができる、とっておきの博物館をご紹介しましょう。マニアならば興奮してしまうこと間違いなし…!
アエロスコピア航空博物館 Musée Aeroscopia
ヨーロッパの大手航空機メーカー「エアバス」が本社を構えるトゥールーズは、言わずと知れた欧州における航空産業の中心地。アエロスコピア航空博物館は2015年1月にここ、トゥールーズにオープンしました。約7,000㎡の館内に超音速旅客機のコンコルドやエアバスA300B、戦闘機ミラージュⅢ、NASAがロケット用の特大貨物を運搬したスーパーグッピーなどをはじめとする、30機以上の歴史的航空機が展示されています。機内の見学やフライトシミュレーターも楽しむことができます。 記事:トゥールーズのアエロスコピア航空博物館
シテ・ド・レスパス Cité de l'espace
宇宙科学教育を目的として1997年にトゥールーズ郊外に設立された、宇宙に関するテーマパーク、シテ・ド・レスパス。ここでは、実物大モデルのロケットや宇宙船が展示されているほか、映像プログラムや体験プログラムも充実しています。400㎡の巨大スクリーンに映し出される3D映像で、ロケット発射の瞬間を体験したり、プラネタリウムで宇宙から見た地球の美しさを楽しんだりすることもできます。様々なアクティビティをとおして楽しみながら宇宙について学ぶことができる施設となっています。
自然史博物館 Muséum National d’Histoire Naturelle
1635年、ルイ13世の主治医が薬草を育てる王族の庭として造ったのが起源とされる博物館。自然学にまつわる4つの博物館と、動物園や植物温室、古生物や鉱物などの研究機関から構成されています。中でもよく知られるのは、約6000㎡の敷地に7000種類の動植物が展示された進化大陳列館Grande Galerie de l’Evolutionです。ここでは1階から3階の天井までが吹き抜けの構造になっており、各階はそれぞれ海洋生物、陸上生物、人類の進化、生物の進化というテーマが設けられています。好奇心の赴くままに見学してみてはいかがでしょう。
軍事博物館 Musée de l'Armée
ナポレオンの棺が安置されていることで知れられるパリのアンヴァリッド Hôtel des Invalides に併設された軍事博物館。世界中の武具や子供用の鎧にいたるまで、膨大な数の展示物を鑑賞することができます。また、フランソワ1世やルイ16世をはじめとする歴史上の重要人物が身に着けた甲冑のコレクションも。甲冑がくぐり抜けてきたであろう幾多の戦いに思いを馳せると、その持ち主の人物像までもが浮かび上がってきます。歴史好きにはたまらない空間と言えるでしょう。
フランス国立自動車博物館Cite de l'Automobile
アルザス地方ミュールーズにある世界最大級の自動車博物館。もとはクラシックカーを収集した個人コレクションでしたが、その後フランス政府がその価値を評価したことから国立博物館としてオープンしました。1万7000㎡の敷地に、ブガッティ、ロールスロイス、フェラーリ、パナールをはじめとする約100ブランドのヨーロッパ車を擁し、展示されている希少なビンテージカーやレースカーなどは全部で約500台という膨大なコレクション!車好きなら興奮間違いなしの施設となっています。
シテ・デュ・ヴァン Cité du Vin
世界的なワイン産地ボルドーに2016年にオープンした、ワインをテーマとする複合施設。なんといってもその独特な外観に目が留まります。これは、ブドウの木や、グラスの中で揺れるワイン、ガロンヌ川の流れをイメージして建築されたという徹底ぶり。施設内では世界中のワインについて学べる様々な体験アクティビティが用意されています。もちろんテイスティングもお楽しみいただけます! 記事:ワインの総合施設「シテ・デュ・ヴァン」(ボルドー)
by France.fr編集部
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