ラグビーワールドカップ2023親善大使フレデリック・ミシャラク インタビュー

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この記事は 0 分で読めます2023年8月4日に公開

2001年に20歳でフランス代表初選出、14年間で77試合に出場。9番と10番2つのポジションを世界屈指のレベルでこなし、「フレンチフレア」の申し子として観客を魅了し、一時代を築いたフレデリック・ミシャラク。France.frでは、ラグビーワールドカップ2023親善大使でもあるミシャラクにお話をお伺いしました。

楕円球界のアイコン、フレデリック・ミシャラク! フランス代表史上最多436得点の記録保持者で、欧州カップ5回、フランス選手権3回、6ネーションズ4回制覇、元スタッドゥ・トゥールーザンのミシャラクは、2018年にスパイクを脱ぎますが、競技からの引退後も、スタジアムから遠のくことなく、愛するラグビーと近い位置に立ち続けています。

ラグビーW杯2023が近づき、このW杯をスポーツの祭典として成功させ、シェアし、そして伝えるために、ミシャラクは汗を流し続けています。 フランス観光開発機構のグローバルキャンペーン「シェアリング・ザ・フレンチ・フレア」キャンペーンの中心人物であるミシャラクは、イベント準備の舞台裏を明かし、エキスパートとしてフランス各地方を駆け巡り、お気に入りを紹介し、良きアドバイスを私たちに与えてくれます。


フランスは、2023年9月8日から10月28日まで、10の開催都市を先頭に、第10回目のラグビーワールドカップを迎え入れます。このイベントに何を期待していますか?

なんと言っても、素晴らしいお祭りになること! ラグビーW杯2023を開催することで、最大限の来訪者、ラグビーという素晴らしいスポーツのサポーターを世界中から迎え入れ、フランスは歓喜に包まれることでしょう。 国全体が準備を進め、パリ、サン・ドニ、リヨン、マルセイユ、ニース、ボルドー、ナント、トゥールーズ、リール、サン・テティエンヌという10の開催都市は、全力を尽くし、この祭りを成功させようと、スターティングブロックの位置についています。 もたらされるであろう経済的効果以上に、我々が望んでいるのは、W杯を華やかな祭りにし、フランスというこの素晴らしい国で行われるこのイベントに参加するすべての人にとって、またとない機会を経験してもらうことです。


W杯を開催する上で、フランスがスクラムから抜け出す、特色を成す要素は、どんなものだと思いますか?

ラグビーW杯2023では、世界中の人たちがフランスに集いますが、フランス、そして我々は、最高のコンディションでお迎えをするために必要な、すべてのものを持ち合わせています。 最高の都市、名声あるガストロノミー、特別なレストラン、素晴らしいホテル、そして、このイベントに必要なすべてのサービスの準備が整った最先端を行くスタジアムです。 組織委員会は、例えば、全ての参加者にエコフレンドリーな方法での移動を提供するなど、交通面にも細心の注意を払っています。また、パートナー、下請け業者の選定において、ローカルアプローチが優先されました。 このW杯が、最大限持続的なものとなることを願っています。


どのようにしてフランスは、トライを決めコンバージョンキックを成功させ、持続性という挑戦に勝利を収めるべく、その最前線にポジショニングしたのでしょう?

かなり大胆で密接な環境政策です! すべての開催都市が、カーシェアリングやタクシー、レンタル電動スクーター、電動バスなどの手段を提示することでしょう。 教育面においても、この手のイベントではグランドプレミアムとなりますが、組織委員会は、キャンパス2023というプロジェクトを通じ、ラグビーW杯の準備において、若い世代と連動することを望んでいます。 このイベントを機に、何百人もの若者がスポーツ関連の仕事のトレーニングを研修生として受けることになります。彼らはこのW杯で重要な役割を担い、将来、各種スポーツの協会やクラブのスタッフとなり、我々のレガシーとなるのです。


つまり、フランスで開催されるラグビーW杯2023は、現在の社会問題や環境問題と繋がっていくということでしょうか?

ええ、ラグビーW杯2023は、時代と共鳴し、スポーツイベントの新しい世代への転換点となるでしょう。 サッカーのW杯で解ったように、いくつかの課題はスポーツの枠を超えています。そのことに触れないわけには行きません。 アイデアとしては、メッセージを伝えることを目的に、メディアによる拡散を利用するということです。試合がもたらす環境負荷、今日存在する代替手段による廃棄物管理……。こうしたことを喚起するのは、大事なことです! 我々は、明日の世界、明日のスポーツを準備しているのです。それは、このW杯の責任であり、開催国フランスのなすべきことは大きいのです。

あなたの人生に関わる、スポーツの価値、ラグビーの価値は、何ですか?

チームスピリットと分かち合いの精神、フェアプレー、他者へのリスペクトは、ラグビーの価値であり私の価値観ですが、誰もが日常生活や仕事の場で実践できるものです。 ラグビー場では、常に全力での取り組みが求められます。サポーターも関わりますが、常にフェアプレーが求められます。ラグビーW杯2023の開催は、この精神に則って行われます。 家族やカップルで訪れ、スタジアムや開催都市で楽しい時間を共有することが可能です。 当初から、組織委員会は、ラグビーW杯2023を、競技自体を大きく超えたイベントにしたいと願っており、集まるチームの受け皿という点で、既に特別なものとなっています。


フランスでの滞在を充実させるため、サポーターに送るアドバイスはありますか?

もちろん、すべては応援するチームにかかっています。ですが、どの試合を観戦するにせよ、どの街を訪れるにせよ、サポーターの皆さんは満たされることになるでしょう。 これがフランスの豊かさであり、各地域、各地方が、それぞれの特徴、伝統、ガストロノミーで、いつでも熱烈な歓迎をしてくれます。 スタジアムはどこも満員となり、また、この大会は大変な熱気に包まれることになると思います。


「フランスの発見は、サポーターにとって、ケーキのトッピングのチェリーのようなものであり、旅のお供のようなものになることでしょう」

例えば、私の故郷であるトゥールーズを訪れるのであれば、市場に行き、名高いトゥールーズソーセージを味わい、キャピトル広場、サンセルナン大聖堂、更にはジャコバン修道院といった、美しい遺産を観光しないわけにはいきません。 パリならば、美しく素晴らしい美術館を訪れ、例えばサン・ジェルマン・デ・プレなど、正にフランスならではといえる、テラスに座っての喫茶の時間も確保しなければなりません。 マルセイユでは、旧港の景色を眺めながらブイヤベースを味わう、なんとも幸せな時間が待っています。


トワジエムミタン(3ème mi-temps :仏語で“第3ハーフ”と呼ばれる試合後のパーティー)を充実せるためのご提案はありますか?

まず言っておきますが、トワジエムミタンは、どんな形でもいいので参加すべきです! さらに試合の前にも集まって楽しい時間を共有する、これも大変いいものですよ。 どのような予定を組むにせよ、サポーターは、秋のフランスを楽しむ絶好のチャンスです。良い店、ミシュランの星付きの店、パリだけでも約 150 軒ものレストランがあるのですから! チケットを入手できなかった人のために、全ての都市に設置されたファンゾーンでも、パーティーを楽しむことができます。良い雰囲気が確実な、違った方法でのイベント体験が可能です。そして、スタジアムでも、トワジエムミタンが行われるかもしれません。たとえば、超近代的なリヨンのグルパマ・スタジアムは、(地元チーム、オランピック・リヨネの略称OLを冠した複合施設である)OLヴァレ(OL Vallée)の中心にあるのですが、レストラン、ホテル、レジャー スペース、そして最高のストリートアートを展示するオフサイド ギャラリーまで併設しています。 このラグビーW杯2023は、情熱を持って準備を進める国で開催される、素晴らしいお祭りとなることでしょう。

個人的には、フランスのどんなところが好きですか?

海も山も好きなのですが、フランスには、どちらもあります! ハイキングであれば、アルプスとピレネーに、素晴らしいルートがあります。 私の生まれ故郷は南西部、オクシタニーのトゥールーズから数キロ離れた場所ですが、父が小さな家を建てた、カスティヨンアンクズラン Castillon-en-Couserans とベトゥマル湖 lac de Bethmale から近い、緑豊かな素晴らしい場所、アリエージュ Ariège に一目惚れしました。妻と3人の子供たちと一緒に、そこに家族で集まり、自然の中でサイクリング、釣り、散歩をしてリフレッシュするのが大好きなんです。 パリのクラブ「ラシン92」のコーチに就任したのですが、パリに引っ越すまでの数ヶ月間は、プロヴァンスとコートダジュールの間のトゥーロンに住む予定です。 ニースに至る地中海沿岸も大好きで、ポルクロール島 l’île de Porquerollesなどの魅力的な場所が点在しています。この島はハイシーズンを過ぎた秋口には穏やかなオアシスとなりますが、まだあらゆる種類のウォータースポーツが楽しめます。 ゴルフ好きの人には、レ・ボー・ド・プロヴァンスles Baux-de-Provenceのドメーヌドゥマンヴィルle Domaine de Manville をお勧めします。数多くの美しい場所を要するフランスの中でも、間違いなく最高の場所の1つです。


では、ご自身のバカンスには、フランスに一票投じるのですね?

じつは私の妻はオーストラリア人なのですが、フランスに住めてむしろ嬉しいと言ってくれます。 彼女はよく私に、同じ地域の中に非常に多くの異なる風景があり、世界的な特別な遺産、評価の高いガストロノミー、小さな村、歴史を持つフランスは素晴らしいと、よく私に語ってくれます。 どこに行っても美しい!そう、このラグビーW杯2023 は、フランスを発見する、本当に特別なチャンスです。そしてフランス全土が、世界中を歓迎する準備ができています!

by Filliâtre Pascale

旅行ジャーナリスト。未知なるフランスをご紹介します。 filliatre.pascale@orange.fr

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