2020年11月20日ロワール渓谷は、
その生きた文化的景観によりユネスコ世界遺産に登録されてから20周年を迎えました。
何世紀にもわたり人類と人類を取り巻く環境の相互作用により形作られたこの地は、
280㎞に及ぶ範囲に崇高なお城、見事な庭園、有名なブドウ畑が集中しています。
これらの息をのむほどの遺産に、保全された自然が溶け込み、そこでは動植物が保護され、
フランスで最も威厳のある川が時に静かに、時に激しく流れています。
© Ch. Mouton
2000年11月20日から、ロワール渓谷は280㎞にわたりユネスコ世界遺産に登録され、その範囲はシュリー=シュル=ロワール(オルレアンの東50㎞)からシャロンヌ=シュル=ロワール(アンジェの南西25㎞)に及びます。フランスの世界遺産の中で最大の登録物件です。
ロワール渓谷は自然と文化の地。お城や象徴的な街、そして歴代フランス国王と深く結びついたフランス史の重要な数々のページを彷彿とさせる村々が集中しています。この自然と文化のハーモニーこそが、ロワールを「生きた文化的景観」の名称にふさわしいものとしています。
ロワール川流域には、オルレアン、ブロワ、トゥール、シノン、ソーミュールといった芸術と歴史の街や、家やお城の建築に使用された白石と石灰土の見事なカンド=サン=マルタンやモンソローなど素晴らしい村々が存在します。そしてもちろん、ルネサンスと啓蒙時代のシンボルであるロワールの古城を抜きにして、ロワール渓谷を語ることはできません。7名のフランス王と10名のフランス王妃が代々住んだブロワ王城。そのうちの一人であるフランソワ1世は、ロワール渓谷で最大の見学者数を誇るシャンボール城を手掛けました。また同じく王妃カトリーヌ・ド・メディシスは、シュノンソー城やショーモン・シュル・ロワール城に多大な影響を残しました。フランソワ1世の親友レオナルド・ダ・ヴィンチは、アンボワーズ城、そして彼が亡くなるまでの3年間を過ごしたクロ・リュセ城と彼のお墓がある王宮の歴史的なイコンです。
© ADT touraine ─ Jean-François Souchard
比類なき芸術の所産、ルネサンス建築の驚異、フランソワ1世の激しく常軌を逸した行動。パリ市内に匹敵する敷地の広さを誇るシャンボール城への訪問は、まさしく旅そのものです。 象徴的で神秘的な居館シュノンソー城は、女性たちだけによって設計、増築、保護された唯一の城館です。 6世紀にわたり同じ一族が住み、またムーランサール城を描いたエルジェ(Hergé:ベルギーの漫画家、タンタンの冒険の作者)にインスピレーションを与えた象徴的な場所であるシュヴェルニー城は、今もその見事な家具や調度品の驚くほどの充実さで際立っています。 レオナルド・ダ・ヴィンチが永眠するイタリア・ルネサンス様式のお城であり、シャルル8世とフランソワ1世のかつての住処。忘れがたい体験と、お城で繰り広げられた私生活をのぞき見る真の旅をお約束いたします。 アンドル川に浮かぶ島に建てられ、バルザックがダイアモンドに例えたアゼ・ル・リドー城は、エレガンスへの賛歌であり、けがれなき平穏なおとぎ話のぜいたくさを感じさせてくれます。 実物大の芸術史の手引きであり、7名のフランス王と10名のフランス王妃たちによる唯一の住居であったこのお城は、全ての建築家の絶対的なファンタジーであり続けます! ここは芸術家たちによるお気に入りの制作場所。現代芸術に開放された国際庭園フェスティバルの開催地として、ロワールの古城の中で最も前衛的なお城になりました! フランソワ1世の財務大臣により建てられたこのお城は、その建物と完璧に調和した、世界で最も美しい植生創作とされるルネサンス様式の庭園で有名です。主なロワール渓谷の古城
Domaine national
de Chambord国有シャンボール城Château de Chenonceauシュノンソー城
Château de Chevernyシュヴェルニー城
Château royal d’
Amboiseアンボワーズ王城Château d’Azay-le-Rideauアゼ・ル・リドー城
Château royal de Bloisブロワ王城
Domaine régional de
Chaumont-sur-Loireショーモン・シュル・ロワール地方公園Château et Jardins de
Villandryヴィランドリー城と庭園
ロワールはその手つかずの美しさ、ユネスコにより認められた
人類と自然の相互作用
その光、その神秘的な島々、
そのはかない砂浜により人々を魅了します。
人々がロワールに魅力を感じ、
素晴らしい遺産を築き上げてきたと同時に、
ロワールはまた野生動物の
「隠れ家」でもあるのです。
船頭たちが、活発な交易の舞台となった
ロワール川の歴史を語ってくれます。
彼らはまた自然に情熱を傾ける大使であり、
様々な種類の地元の鳥や渡り鳥に
的確なコメントをしてくれます。
川岸に上がっても、ビーバーと
様々な川魚の泳いだ痕跡を
見分けることができるんですよ。
野菜・果樹栽培に絶好の理想的な肥沃の土地であるロワール渓谷は、そこに広がる庭園の豊かさと多様性によって、「フランスの庭」というニックネームを受け継ぎました。ルネサンス時代には、イタリアの影響を受けた新しい庭園芸術が登場します。それまでフランスの庭園では、食用の野菜と果物、香水のための花々しか栽培されていませんでしたが、そこに装飾という新しい目的が加わります。数々のお城ではこの庭園芸術を駆使し、楽しむための庭園が作られます。 一握りの情熱的な庭師、芸術家、植物学者によって手を加えられた、このまさに植物の楽園の中から、いくつかの代表例を挙げてみましょう。まずルネサンス式庭園の真の象徴であるヴィランドリー城の庭園、シュノンソー城とシュヴェルニー城の庭園、そして繊細に刈り揃えられたツゲの球体が飾るアンボワーズ王城のナポリのテラス。またシャンボール城は、ルイ14世の発注による6.5ヘクタールのフランス式庭園を再現したのに加え、今日では通年栽培用の野菜園も設けられています。 リヴォー城では、芳香用に選別された450種類のバラを集めた香り豊かなバラの温室を訪れてください。2021年、シェディニーChédigny村を通りアンジェのバラ園に至るリヴォーの香りのルート、‘ロワール渓谷のバラの散歩道’が完成予定です。 ショーモン・シュル・ロワール地方公園では、29年にわたり開催されている国際庭園フェスティバルが世界中の景観デザイナー、庭師、建築家、舞台設計家にとって「そこにいるべき場所」となっています。庭園と景観創作の分野における、現代的なクリエーションの真の研究所であるショーモンは毎年、芸術と自然をたたえます。ロワール渓谷の庭園、
ルネサンスの遺産
人類と自然によるロワール渓谷の
ブドウ畑とワイン生産
創造的錬金術は、ロワール渓谷の
ブドウ栽培を発展させました。
多様なブドウの品種と土壌により、
実に様々なワインが生産されます。
赤、ロゼ、発泡、白、
辛口、やや甘口、甘口、タンニンの強い
又は果実風味豊かなワインなど。
今日、ロワール渓谷は
85のアぺラシオンを擁する
フランス第3のワイン生産地で、
オーガニック認定を受けたドメーヌが
多数あることが特徴です。
ロワール渓谷の文化的景観を損なわずに存分に楽しむために、自転車に乗ってロワール川沿いのサイクリングコース、ロワール・ア・ヴェロLa Loire à Véloを出発しましょう! ロワール渓谷から大西洋に出るまで(キュフィーCuffyからサン=ブレヴァン=レ=パン Saint-Brévin les pinsまで)の900㎞にかけて全て標識があり安全です。コースは全ての人々に対応しており、ロワール渓谷の独特な風景の中を通過します。自転車でお城、ブドウ畑、動植物を発見し、そしてレストランで一息ついて美食を堪能するのはいかがでしょう。コースのいたるところにはレンタサイクル店があり、荷物配送サービスをはじめ、自転車での旅行者のニーズに合わせたサービスを提供する« アクイユ・ヴェロAccueil Vélo »が展開されています。自転車で巡るロワール渓谷
2020年12月、アンボワーズ城、クロ・リュセ城、シャンボール城、ショーモン城が、フォートナイト・ゲームの中心になります。イベントは12月4日からシャンボール城で始まり、毎週末、インターネットユーザーがモニュメントの建築に挑戦できます。障害物や迷路のコースでとりわけ、いかに早く建てられるかといったスピードを競います。毎回、1週間でミッションを完了し、2021年1月15日に予定されているルネサンスの雰囲気の中で行われる決勝戦で、クロ・リュセ城のバーチャル再現によって順位を決定します。 新型コロナウイルスの影響による2020年のクリスマスイベントの開催状況は各古城の公式ホームページをご確認ください。
例年は以下の古城でクリスマスデコレーションを実施しています。 ❋アンボワーズ城 ❋アゼ・ル・リドー城 ❋シュノンソー城
❋シノンの要塞
❋ランジェ城
❋王の城塞都市ロッシュ ❋ヴィランドリー城 ❋シャンボール城 ❋ショモン・シュル・ロワール城 ❋ブロワ城 ❋シュヴェルニー城 2019年のデコレーションをご覧になって、是非お気持ちだけでもロワール渓谷のクリスマスをお楽しみください。2021年に向けての
新着情報フォートナイト・ツアー:
ビデオゲームで旅するロワール渓谷の4つのお城ロワール渓谷のクリスマス
フォントヴロー
フォントヴローでは現代芸術美術館と、修道院創設920周年を祝して夜の舞台装置が新しくオープンします。
クロ・リュセ城
二つの展示室を備えた新しい美術館が開館します。一つはレオナルド・ダ・ヴィンチの17の傑作を、彼のデッサンとともに映写するバーチャルギャラリー。もう一つは建築家としてのレオナルド・ダ・ヴィンチを紹介する展示室で、ミニチュア、デジタル盤、3Dアニメーション、壮大なロモランタンRomorantin宮殿の映像を楽しむことができます。
アンボワーズ城
庭園の価値をさらに高める活動を続けます。展望の開けた景色を楽しみながらのピクニック、キャンドルに照らしだされた庭の見学と、歴史のわき役たち、使用人、外交といった歴史の舞台裏を知るお城の内部見学にも力を入れています。
シュヴェルニー城
2021年、3番目の庭園となる果樹園がお城の西側にお目見えします。まずは2021年中に150本でスタートし、最終的に250本の果物の木が植えられる予定です。
シュノンソー城
毎年7月第3土曜日に行われるイベント<星空の下でテイスティング>では、今までの内容に加えてブドウ畑の見学とブドウ畑でのテイスティングが企画されています。
アゼ・ル・リドー城
2021年5月11日~9月19日、シャンティイのコンデ美術館所蔵作品を紹介する<ルネサンスの肖像> 展を開催予定です。
ショーモン城
2021年4月22日~11月1日に開催の国際庭園フェスティバルが、30周年を迎えます。
ヴィランドリー城
庭園で毎年の恒例行事を継続します。
ロワール渓谷に関するクイズの正解者から クレマン・ド・ロワール ブリュット CREMANT DE LOIRE BRUT スパークリングワイン ヴーヴレ クロ・ド・ルージュモン VOUVRAY CLOS DE ROUGEMONT 白ワイン シノン レ・パンセ・ド・パリュ CHINON LES PENSEES DE PALLUS 赤ワイン
抽選で5名様にロワール産のワインをプレゼントいたします!
アベイ・ド・マルムティエール セック
ABBAYE DE MARMOUTIER SEC
by France.fr編集部
あなたの知らなかった、新しいフランスの魅力をお伝えします。