電車、地下鉄、バス、相乗り、電気自動車、サイクリングなど、実用的かつ環境にやさしいフランス旅行をするには、ストライキ中であってもソフトモビリティに勝るものはありません。 France.frでは、公共交通機関の運行状況への影響を予測し、安心して休暇を過ごすことができるよう、お役立ち情報をご提案します。
電車で
電車は最も環境にやさしく、高速な交通手段だということをご存知でしょうか?都市中心部同士を結ぶため、渋滞を避けられ、時間を無駄にすることはありません。 フランスを発見し、その美しい風景を静かに楽しむことのできる列車での旅は、自動車で一人旅をする場合と比べて、温室効果ガスの排出量が平均で30倍も少なくなります。さらに、フランスの高速鉄道であるTGVを利用すれば、自動車で移動するよりも50%、飛行機で移動するよりも80倍も温室効果ガスの排出量を減らすことができます。 フランスは鉄道網が発達しているのでとても便利です。主要都市を結ぶTGV(高速列車)、TER(地域圏急行列車)、小さな駅を結ぶアンテルシテ(中長距離列車)から選ぶことができます。列車はそれぞれ組み合わせて利用できるので、自分に合ったルートを簡単に見つけることができます。チケットは、オンライン(特にTGVは予約制です)、または駅で直接購入することができます。 また、寝台車を備えた夜行列車もあり、一日の疲れを癒すことができますし、多様な風景を堪能できる観光列車(ニース発メルヴェイユ列車 Le Train des Merveilles、コルシカのトリニケル Trinighellu、オーベルニュのパノラミック・デ・ドームPanoramique des Dômes、アルプスのモンブラン特急 Mont-Blanc Express)もあります。
>時刻表、運賃、運行状況については、SNCF Connectのウェブサイトまたはアプリケーションをご覧ください。
旅のアイデア 自転車を持っていきましょう。フランスのTERのほとんどの列車で、無料で運ぶことができます。
お役立ち情報 SNCF Connectは、旅のルート検索、予約、フランス国内での鉄道による短距離・長距離移動と持続可能なモビリティを管理するための唯一のプラットフォームです。
地下鉄、トラム、都市交通を利用して
パリ フランスの主要都市と同様、メトロはフランス滞在中の移動手段として、観光地間の移動、駅からの宿泊先への移動、夜間の外出など、実用的で効率的な交通手段であることに変わりはありません。 パリの地下鉄は16路線、309駅があり、非常に充実しています。イル・ド・フランスの旅、パリとその周辺を結ぶ旅には、トラム12路線、RER 5路線、SNCFトランジリアン Transilien 8路線(例えば、パリ中心部からヴェルサイユ宮殿まで)など、様々な交通網が利用可能です。
所要時間の計算、正しいルートの検索、交通状況の確認、チケット(Ticket t+、空港・パリ市内のチケット、イル・ド・フランス内でのチケット、ナヴィゴ・リヴェルテ Navigo Liberté +、ナヴィゴ・イージー Navigo EasyのTicket t+)のご予約は、RATPおよびIle-de-France Mobilitésのウェブサイト、またはアプリケーションをご利用ください。.
バスで
バスで旅をしませんか?道路を走る自家用車の数を減らすことができるので、鉄道に次いで環境にやさしい交通手段です。 フランスでは2015年以降、都市間の交通網が大きく発展し、いわゆるマクロン法 (経済の機会均等・成長・活性のための法律) で全国100km以上の都市部以外の定期輸送サービスが自由化されました。バスを利用することは、列車や相乗りに代わる良い選択肢です。安い運賃でも、レベルの高い快適さ(座席の選択、リクライニングシート、電源ソケット、Wifiなど)を備えているので、予算が少ない旅にも適しています。 パリ、リヨン、マルセイユ、トゥールーズ、ボルドー、ナント、ストラスブールなど、フランスの主要都市にはすべてバスが通っています。
旅のアイデア Bus Radarなどの比較ツールでお得な情報を探しましょう
お役立ち情報 フランスでは主に2つのバス会社が運行しています。FlixBusはIsilinesとEurolinesのバスを統合し、フランスの120都市を含む2,500以上の目的地を持つヨーロッパ最大の長距離バスネットワークを提供しています。OuibusとBlaBlaBusは合併してBlaBlaCar Busとなり、フランスとヨーロッパで400の都市に運行しています。
>FlixBus、BlaBlaCar Busの時刻表の確認や座席のご予約は、SNCF Connectのウェブサイトまたはアプリケーションをご覧ください。
電気自動車で
電気自動車での旅はいかがでしょう? フランス国内を旅行したい、あるいは休暇先の移動に、環境負荷をできるだけ軽減したいのであれば、電気自動車をレンタルすることほど簡単なことはないでしょう。大手レンタカー会社(Avis、Sixt、Europcarなど)のほとんどは、電気自動車やハイブリッドカーの保有量でグリーンネットワークを構築しています。 充電の心配もありません。フランス全土に約8万カ所(近い将来には10万カ所)の充電ポイントがあり、ソフトモビリティを促進・奨励します。定期的に更新されるインタラクティブマップがChargemapによって提案されているため充電ポイントを容易に見つけられます。 フランスの高速道路や国道で充電ステーションを探すには、Bison Futéのウェブサイトにあるインタラクティブマップを参照することもできます。
旅のアイデア 電気自動車の最適ルートを選びましょう。例えば、ノルマンディー地方でセーヌ渓谷からモンサンミッシェル湾まで電気自動車でを巡る旅 UNE SEMAINE EN NORMANDIE EN VOITURE ÉLECTRIQUEはいかがでしょうか。
お役立ち情報 フランスの観光開発機構とEnedisは、ソフトモビリティを奨励し旅行者の疑問に答えるため、優れた取り組みに関するガイドを作成しました。
相乗りで
当たり前のことですが、車は大人数で乗れば乗るほど、一人当たりのCO2排出量が少なくなります。現地の人や他の旅行者と出会いながら二酸化炭素排出量を改善できるので、相乗りでのフランス旅行はいいアイデアです! BlaBlaCarは、フランスで最も利用されているサイトです。今や世界有数の相乗りプラットフォームとなり、他のヨーロッパ諸国でも定着しています。出発地と到着地、日付を入力するだけで、適した旅のリストを入手できます。料金も非常にリーズナブルです。
> フランスで提供されるルートの確認や相乗りのご予約は、BlaBlaCarのウェブサイトまたはアプリケーションをご利用ください。
- お役立ち情報: フランスでは、Mobicoopのような無料(手数料不要)の相乗りサービスもあります。 Rezo Mobicoopアプリは、たまにしか行かないフランス旅行でも、相乗りやヒッチハイクができます。
自転車、徒歩、馬に乗って、ゆっくり時間をかけて
ソフトモビリティといえば、言うまでもなく徒歩と自転車。電動アシスト自転車も、フランスの主要都市でレンタルすることができます。 パリでは、ヴェリブ・メトロポール Vélib' Métropoleにより、イル・ド・フランスの1,400以上の駐輪場に約20,000台の自転車が設置されています。 数時間から数日間、自転車を漕いでフランスの自然や文化を発見できるよう、川や運河の曳航路や鉄道の線路跡に、自転車旅行者向けのサービス(Accueil Vélo)を備えたサイクルルートや緑の道が広範囲に渡り整備されています。
また、フランスはハイキング愛好家にとって天国です。80,000kmのトレイルには標識があり、そのうち65,000kmは国立および地方の自然公園を巡る長距離ハイキングトレイルです。
ブルゴーニュ、ブルターニュ、オクシタニーなど、フランスの美しい運河を利用したリバーツーリズムもおすすめです。全国には8,500kmの航行可能な水路があり、そのうち6,700kmには「Voies navigables de France」(フランスの水路網の約8割を管理する公的行政機関)のラベルが貼られています。 また、乗馬をしたくなったら、馬やロバに乗って、穏やかな旅を楽しむこともできます。
- 旅のアイデア ツール・ド・フランスのファンですか?サイクリングの旅程を組むには、France Vélo Tourismeのウェブサイトをご覧ください。ロワール川沿いのコース「Loire à Vélo」、パリからモン・サン・ミシェルへのコース「Veloscénie」、ローヌ川に沿って地中海を目指すコース「ViaRhôna」など、様々なサイクリングルートやステージを提案しています。
by パスカル・フィリアトル
旅行ジャーナリスト。未知なるフランスをご紹介します。 filliatre.pascale@orange.fr