サステナブルなフランス旅行を楽しむ方法7選

エコフレンドリーな旅行のあり方

自然&アウトドア・アクティビティ

 Dominic Lars Breitbarth / EyeEm / Getty Images
© Dominic Lars Breitbarth / EyeEm / Getty Images

この記事は 0 分で読めます2021年5月30日に公開, 2023年8月2日に更新

本当に必要なものは何かと自問し、移動手段と旅先での食事ついて熟考することで、旅行が地球に与える影響をかなり減らすことができます。フランスがこの点で変わりつつあることは、朗報です!全国各地で持続可能なオプションを選択し、ご自身の信念を尊重しながら旅行することができるんです。

食事は、地元産のものを

Restaurant Thierry Schwartz.
© Restaurant Thierry Schwartz.

フランスは美食の国。その評判はもはや指摘するまでもないでしょう!でもそれは一流レストランに限ったことではありません。立ち食いのサンドイッチから果物に至るまで、地元と旬の食材に目を向けることは難しくありません(フランスの旬の果物&野菜カレンダーはこちら。フランスには多くの小規模な生産者たちがいますし、大都市でも「ロカヴォア(locavore : 地元local+食べる人voreを表す接尾語を併せた造語で、地元産の食材を食べる人のこと)」が大ブームとなっています。国内に数多く点在する生産者直売店やマルシェで買い物をすることを、習慣にしてください。フランスのほとんどの村にあります。マルシェの開催日は、こちらのサイトから検索できます。マルシェでは、仲介業者ではなく、生産者のスタンドを探しましょう。普通、彼らは何百種類もの品を販売することはありませんから、簡単に見つかりますよ!もしスーパーでお買い物という場合は、せめてAB(アグリキュルチュール・ビオロジックAgriculture Biologique:有機栽培農法)(もしくはユーロフイユEurofeuille:欧州連合EU認定。デザインは12の星が葉っぱを形成)のラベルを優先してください。Biocohérence(ビオコエランス:フランスの有機栽培農法を推奨し、有機農産物の品質を保証する)、Nature & Progrès(ナチュール・エ・プログレ:フランスで歴史ある最大規模のオーガニック組織)、Demeter(デメター:ドイツで有機栽培農法と太陽や月などの天体の動きに合わせたバイオディナミック農法を推奨)の3つがフランスの商品陳列棚で見られ、最も信頼ができる認証ラベルです。ただしオーガニック専門店のみですけどね。

季節と戯れて

 Marina / Adobe Stock
© Marina / Adobe Stock

コート・ダジュール訪問は素晴らしい経験です。でも陽光が黄金に輝き、数キロに渡る砂浜を独り占めできる秋に訪れれば・・・それはもう忘れられません!そして丘の上のミモザが黄色に輝く冬に訪れるのも、捨てたものではありません。秋はモルヴァンMorvan、ブロセリアンドBrocéliande、コンピエーニュCompiègne、ヴェルコールの山々monts du Vercorsなど、赤やオレンジに彩られた広大なフランスの森林もお忘れなく。10月下旬には、耳をすませば鹿たちの鳴き声が聞こえるかもしれません。アルプスの山々の頂上でハイカーが幸せを感じるのは、朝の空気が清々しく太陽が明るく輝く春でしょうね。ところで、冬にコルシカを訪れることをお考えになったことはありますか?比類なき光に包まれ、太陽はいつも暖かく、は銀色を帯びています。マジックです。

お宝探し

JP Delagarde/CMN
© JP Delagarde/CMN

世界中で知られている主要な観光ルートから外れて、もっと隠れ家的な場所も訪れてみてください。時には有名観光地に引けを取らない、真の至宝が見つかるでしょう。シャンボール城は知っている、ですって?それではロワール渓谷のよりマイナーな城々を訪れてみてください!ドルドーニュがお好きですか?それではクルーズCreuse県に足を運んでください!ボルドーはもう訪れましたか?それではベルジュラックBergeracに1日かけて行ってみましょう。フランスは全土にわたり見どころ満点なので、どの県にも足をのばす価値があるんです。

環境認定ラベルに目を向けて

フランスでのヴァカンスを計画中のあなたを、いくつかの認証ラベルが、より思慮深い選択へと導いてくれます。海岸のリゾート地なら、持続可能な観光政策を実施するPavillon Bleuブルーフラッグ・ビーチを選びましょう。山岳リゾート地については、資源管理を特に念頭に置いた社会的・文化的・環境的活動を認証するFlocon Vertフロコン・ヴェール(緑の結晶、の意味)があります。宿泊施設の認定ラベルは、La Clef Verteラ・クレ・ヴェルト(緑の鍵、の意味)(環境保護に対する様々な活動や取り組みを行う)、Ecogîteエコジット(フランス・ジット協会の認証ラベルのひとつ)、Gîte Pandaジット・パンダ(世界自然保護基金WWFと提携するフランス・ジット協会のもう一つの認証ラベル)、そしてHôtels au Naturelオテル・オ・ナチュレル(フランス地方公園の中にある、小規模で周囲の環境に適応したホテル)があります。

賢い宿泊先選び

Le bruit de l'eau
© Le bruit de l'eau

認定ラベルを取得したところ以外にも、自然に配慮した宿泊施設は簡単に見つかります。インターネットをちょっとご覧ください。自然への配慮にまじめに取り組んでいるところは、普通サイトでその旨を強調しています。電力消費や水の供給、地元の産品などに注意を払っているかどうかは些細なことのようですが、自然をどれだけ尊重しているかの指針になるでしょう。もちろん責任ある滞在になるか否かは、宿泊者であるみなさまの行動にもかかっていることを忘れないで下さいね。無駄遣いを避け、ごみを減らし、冷房や暖房の使用は最小限にしてください。

移動はゆっくりと

rochagneux / Adobe Stock
© rochagneux / Adobe Stock

フランス国内では、鉄道網が大変便利に発達しています。大都市間を結ぶ高速鉄道TGVに加えて小さい駅を結ぶ地方間の急行列車TER(trains express régionaux) もあり、みなさまの移動に適したルートが簡単に見つかるでしょう。TGVは事前予約が推奨されますが、チケットは各駅で直接買えます。時刻表はフランス国鉄SNCFのサイトで検索できます。予算が限られていれば、バスも選べます。どうもしっくりこない、ですって?フランスでは、カーシェアリングがとてもさかんになっており、現地に住む人々と出会いながらの道連れの旅を楽しむことができますよ。イケてますね!カーシェアリングで最も使用されているサイトはBlablaCarです。フランス国内は、ゆっくりと時間をかけて移動するのに向いています。自転車で、徒歩で、馬で、ロバの背に揺られて、あるいは船で、全ての好みに合わせた手段があるんです!

自然を保護する全てのものを支持して

Blogtrip / Adobe Stock
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フランスでは、国土の一部は保護の対象となっており、保護に関する様々なレベルと機関が存在します。国立公園(全11か所のうち本土に7か所)、自然保護区(300か所以上)、地方自然公園(外部リンク)(56か所)など。それぞれに、公園の家Maison du Parcや自然保護区の家Maison de la Réserveと呼ばれる観光案内所が設置されており、そこのガイドさんたちが自然の豊かさを見学者に喜んで紹介してくれます。そのガイド付き見学のほとんどが無料で、しかもワクワクするものばかりです。 こうした場所では、よく絵葉書や、時には書籍やお土産を買うことができます。この収益は自然保護のプロジェクトに使われますので、どんどん購入してください。フランスではたくさんの団体がやはり素晴らしい仕事をしており、国内でこうした組織を見つけるのは簡単です。現地に分布生育する動植物についての情報や見学の企画に関しては、例えば鳥類保護連盟Ligue de Protection des Oiseaux にお問い合わせください。

旅の準備も良く考えて

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分別のある旅行は、自宅にいる時から始まります!荷物でいっぱいのスーツケースやカバンは、飛行機や車を重たくし、燃料を余計に消費することになります。また環境を汚染するコスメ用品(特にシャワージェルやシャンプー)は避けてください。フランスの地下水に流れ込んでしまうからです。何か忘れ物をした時には、今日多くのフランスのコスメ・ブランドが自然に配慮していますから心配はいりません。むしろ目的地に到着した後に、より自然を大切にするために必要不可欠なものは何かを、ないがしろにしてはいけません。飲み物は水筒に入れてペットボトル入りの水を買わない、コーヒー好きな方は小さな魔法瓶に準備する、喫煙者はポケット灰皿を携帯する、使い捨て容器のかわりにナイフ・フォークとナプキンや「ランチ・ボックス」を持参する、レジ袋をもらわないように1~2枚「トートバッグ」を持ち歩く、といった行動です。フランスのあらゆる場所で、ごみゼロ運動がますます浸透しています。ご持参の容器に入れてほしい、とおっしゃっても、ヘンな目で見られることはありませんよ!

by Revol-Maurel Caroline