ヨーロッパ美術館の夜

Nuit des musées（美術館の夜）とは？

夜の美術館に閉じ込められて、静かにコレクションを楽しむ──そんな夢を叶えてくれるのが、年に一度開催される「ヨーロッパ美術館の夜」です。

この特別な夜、ヨーロッパ各地の約3,000の施設（そのうちフランスでは約1,300館）が、日没から深夜0時ごろまで開館し、常設展に加え、コレクションにちなんださまざまな企画やアニメーションを実施します。

入場は無料！文化への好奇心をくすぐる貴重なチャンス。初めての美術館も、もう一度訪れたい名館も、この夜ならきっと特別な体験になるはずです。

2024年の「ヨーロッパ美術館の夜」フラッシュバック

2024年はフランス各地の美術館で、ジャンルを越えた多彩なパフォーマンスや展覧会が開催されました。

🎭 スペクタクル（パフォーマンス）では…
・ル・ブルジェ航空宇宙博物館では、五輪・パラリンピックに合わせた空中ダンス
・カンヌの探検博物館では、ウード演奏によるオリエンタルな音楽の旅
・アルル古代博物館では、幻想的なパレード
・ルズー陶器博物館では、考古学と映画をつなぐAR体験
・ヴァンヌのラ・コヒュー美術館では、ダンスと絵画が響き合うライブ・パフォーマンス

🖼️ 展覧会も充実！
・パリ海洋博物館では水上スポーツに関する展示
・ルワルドの鉱山歴史センターでは、曲芸師やアクロバットによる鉱山の世界の再現
・セーヴル国立陶磁器博物館では、スポーツと陶器の世界
・パリのルクセンブルク美術館では「デザインとスポーツ」をテーマにした展覧会と演劇＆音楽の融合ショー

🎨 印象派の特別展示も！
印象派誕生150周年を記念して、フランス本土および海外領土の34の美術館で、オルセー美術館から貸し出された178点の作品が展示されました。オルセーは世界最大の印象派コレクションを誇ります。

一夜限りの芸術の祭典、その多彩さはまさに圧巻でした。

2025年は5月17日に開催

第21回目となる「ヨーロッパ美術館の夜」は、2025年5月17日に開催予定。テーマに沿ったユニークなガイドツアーやナイトプロジェクション、世代を問わず楽しめる多彩なアニメーションが予定されており、文化へのアクセスをより広く開く一夜となるでしょう。

また、「La classe, l’œuvre！（授業と作品）」という教育プログラムを通じて、学校と連携した参加型の取り組みも実施。若い世代が文化施設を訪れるきっかけを創出しています。