ツール・ド・フランス

2025年のコース

2025年のツール・ド・フランスは、北フランスの中心都市リールでのグランデパール後、全ステージがフランス国内で行われます。全長3320km、21ステージのコースが選手たちを待ち受けています。コース中には26の峠（2級、1級、または超級）、6つの山岳ステージ、5回の頂上ゴールが選手たちを苦しめることになります！

アミアンを通過した後、選手たちはノルマンディー地方を走り、ルーアン、カーン、バイユーなどの名所を訪れます。その後、ブルターニュ地方に入り、サン・マロから出発します。

次はロワール渓谷を経て、シノンの城塞を訪れ、さらに南のオーヴェルニュ地方ではピュイ・ド・サンシーに挑戦します。

トゥールーズとモンペリエの都市を経て、カルカッソンヌでの雄大なゴールを迎える間に、集団はピレネー山脈で厳しい戦いを繰り広げることになります。そこでは、スポーツ愛好者や山岳ファンにはお馴染みのオタカム、ペラギュード、リュション・シュペルバニエールなどの厳しい山岳地帯が選手たちを待ち受けます。

プロヴァンスの巨人モン・ヴァントゥーを登った後、選手たちはローヌ渓谷を進み、最後の戦いはアルプスとジュラ山脈で繰り広げられます。コル・ド・ラ・ロズ、クールシュヴェル、ラ・プラーニュといった有名な峠を越えた後、翌日のステージではジュラ山脈の湖や地形を楽しみます。

2024年はパリオリンピックのためにコースに含まれていませんでしたが、2025年大会ではシャンゼリゼ通りが再び最終ステージの舞台となります。

少し歴史を振り返って

1903年に始まったツール・ド・フランスは、自転車ロードレースの最高峰としてその名を世界に轟かせています。考案したのは、日刊スポーツ新聞「ロト（l'Auto）」のディレクターであったアンリ・デグランジュです。自社のメディアを宣伝し、購買部数の増加に繋がるようなスポーツイベントを立ち上げようと画策したことがきっかけでした。

社運かけたイベントは成功を収め、それから百年以上、二度の大戦下をのぞく毎年、世界中から自転車選手が集って、憧れのマイヨジョーヌをめぐりしのぎを削っているのです。いまやツール・ド・フランスは190か国以上で放送され、世界で数百万人に視聴されています。

ツール・ド・フランスにおいて、5回の総合優勝を遂げた選手がこれまでに4人います。ジャック・アンクティル、エディ・メルクス、ベルナール・イノー、ミゲル・インドゥラインです。2024年大会では、スロベニア人のタデイ・ポガチャルが3度目の総合優勝を果たしました。

フランスの美しい風景を堪能する

観客やサポーターにとって、ツール・ド・フランスは美しく変化に富んだ景色を堪能する格好の機会でもあります。海や山や田園、絵のように美しい町や村など、さまざまな表情に彩られたフランスの豊かさに浸るひとときは、さながら華麗な逃避行となることでしょう。2025年大会では、バイユー（ノルマンディー）、シノン（ロワール）、ピュイ・ド・サンシー（オーヴェルニュ）など、選手たちが初めて通過する新しい名所が登場します。
 

女性サイクリストのためのツール・ド・フランス

2022年から、ツール・ド・フランスは女性にも開放され、元フランス自転車ロードレースチャンピオンであり、フランスのテレビのコメンテーターであるマリオン・ルーズが主催する「ツール・ド・フランス・ファム」が復活しました。2025年大会では、世界最高の女性サイクリストたちが7月26日にブルターニュのヴァンヌを出発し、フランス全土を1,000km以上にわたって走り抜けます。

大会ではブルターニュを通過し、ブレスト、カンペール、ラ・ガシィリなどを巡った後、ロワール渓谷に入り、アンジェやソミュールなどの有名な城を訪れます。次にフュチュロスコープ（ポワティエ）やオーヴェルニュ地方の火山地帯を越え、最後の3日間はアルプスを越える難関ステージが待っています。特に、プラ・シュル・アルリからシャテルまでの最終ステージは、多くの観客が見守る中で行われ、ムジェーヴ、サモアン、モルジヌなどの山岳地帯を通過します。どの選手が勝つのか、目が離せません！

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