パリの“知られざる魅力”へようこそ!

パリの奥深さに出会う、とっておきモデルコース

パリ文化・遺産都市

  • 時間7日
  • ステップ7つのステップ

セーヌ川に浮かぶフリュクチュアール美術館 - パリ
© Sergio Grazia - セーヌ川に浮かぶフリュクチュアール美術館 - パリ

この記事は 0 分で読めます2024年8月29日に公開, 2025年4月2日に更新

パリの街には、それぞれにちょっとした秘密が隠れています。 友達とでも、カップルでも、一人でも。地元の人だけが知る、とっておきの場所をめぐりながら、少し特別な1週間を過ごしてみませんか? 光の都で楽しむ、夢のような旅。 秘密のアドレスを、あなたにそっとお届けします。

1~4日目:セーヌ川右岸

Paris - Rive droite de la seine
モンマルトルのHôtel Particulierのスイート - パリ
© Pierre Lacroix - モンマルトルのHôtel Particulierのスイート - パリ

旅のはじまりの3泊は、モンマルトルの小道の奥、庭にひっそりと佇む隠れ家「Hôtel Particulier オテル・パルティキュリエ」へ。
知る人ぞ知る、静かな隠れ家です。
 

1日目 – モンマルトル – ピガール – ヌーヴェル・アテーヌ

La Nouvelle Athènes
ヌーヴェル・アテーヌ地区のロマン主義博物館 - パリ
© Pierre Antoine - ヌーヴェル・アテーヌ地区のロマン主義博物館 - パリ

1日目はモンマルトルの静かな小道「ヴィラ・レアンドル Villa Léandre 」からスタート。にぎやかな界隈にひっそり佇む、まるで秘密の楽園のような場所です。

そこからピガール方面へ下り、2つの建物の間に挟まれたカラフルなバスケットコート「デュプレ・プレイグラウンド Playground Dupperé」を覗いてみましょう。ランチは地元9区の人々にも愛される「オテル・アムール Hôtel Amour」で、美味しいひとときを。

午後は「ロマン派美術館」を訪れて、バラの咲く庭でティータイムを。夏は木陰で、冬は温室でゆったりと過ごせます。

2日目 – ポルト・ド・バニョレ – ベルヴィル – オベルカンフ

Le Perchoir
メニルモンタンのLe Perchoir  - パリ
© Jérôme Galland - メニルモンタンのLe Perchoir - パリ

一日の始まりは、パリ20区にある「カンパーニュ・ア・パリ Campagne à Paris」へ。
都会にありながら、まるで小さな村のような静けさが広がる場所です。

その後は、階段をのぼって眺めのいいベルヴィルの「ビュット・ベルジェール Butte Bergeyre」へ。
ランチはレトロな雰囲気が魅力の「ビュット・スナック・バー Buttes Snack Bar」で、美味しい料理を堪能しましょう。

食後はベルヴィル公園でエッフェル塔を遠くに眺め、ストリートアート好きに人気の「ドゥノワエ通り rue Denoyez」をぶらり。
さらに、オベルカンフ通りの「フィグの木の街区 Cité du Figuier」へ足をのばせば、昔の金属工房が残る隠れ家のような一角に出会えます。

夜は、6〜7階からパリの街を一望できる「ル・ペルショワール Perchoir」でのディナーがおすすめです。

3日目 – マレ地区

Le Marais, Paris, France
フランス文化財センター - シュリー館の庭園 - パリ
© Benjamin Gavaudo / Centre des monuments nationaux - フランス文化財センター - シュリー館の庭園 - パリ

一日のスタートは、マレ地区にある「ペロタン・ギャラリー Perrotin」へ。チュレンヌ通りの奥まった中庭にひっそりと佇むこの現代アートギャラリーでは、世界的アーティストたちの作品を無料で鑑賞できます。

チュレンヌ通り rue de Turenne とボーマルシェ大通り boulevard Beaumarchais の間には、春になるとバラや花々が咲き誇る秘密のような広場「サン=ジル・グラン・ヴヌール=ポリーヌ・ロラン広場 Square Saint-Gilles Grand-Veneur - Pauline Roland」が隠れています。

ヴォージュ広場の片隅からは、「シュリー館の庭」へ抜ける控えめな入り口が。フランス式の整った美しい庭園は、リヴォリ通りへと続いており、日差しの中でひと休みにもぴったりです。

ランチは、木陰のテラスが心地よいサント・カトリーヌ市場広場 place du marché Sainte Catherine で。
そして午後はマレ地区をのんびり散策しながら、フランソワ・ミロン通り rue François Miron 11番地にある中世の木組みの家々へ。
まるで時空を超えた旅のよう。

夜は、BHV最上階にあるミシュランシェフ、ミッシェル・ロスの「ラ・ターブル・カシェ Table cachée」でディナーを。
フォアグラのバニュルスワイン(ルシヨン地方の天然甘口ワイン)ソースや、ヴァン・ジョーヌ(ジュラ地方のワイン)で仕上げた鶏の胸肉など、洗練された料理を、目の前に広がる市庁舎の景色とともに楽しめます。

4日目 – リボリ通り – ルーブル美術館 - サン・トノレ通り

Le Café Verlet
Café Verlet - パリ
© Virginie Garnier - Café Verlet - パリ

一日の始まりは、パリ最古のカフェのひとつ「カフェ・ヴェルレ Café Verlet」で朝食を。歴史ある空間で、香り高いコーヒーとともに静かな朝を迎えましょう。

その後は、ヴァンドーム広場にある「ヴァン クリーフ&アーペル ヘリテージ・ギャラリー Galerie du Patrimoine」へ。
アートとラグジュアリーが交差する空間で、唯一無二のジュエリーコレクションを鑑賞できます。

午後は、コメディ・フランセーズの建物がそびえるパレ・ロワイヤルの庭園へ。木陰を歩きながら、優雅で落ち着いたひとときを楽しんでください。

夜は、ルーヴル郵便局跡に生まれ変わった「ポスト・デュ・ルーヴル」内にある「マダム・レーヴ・キッチン Madame Rêve Kitchen」へ。
生ホタテの前菜や、バーボンで flambé したノルマンディー産牛の骨付き肉など、ステファニー・ル・ケレックが手がける、心温まる伝統的な料理を堪能できます。

5~7日目:セーヌ川左岸

Hôtel La Lanterne

旅の最後の2泊は、パリらしいエレガンスが漂う4つ星のブティックホテル「ラ・ランテルヌ La Lanterne」で過ごしてみてはいかがでしょうか。屋内プールやスパ、静かな中庭を備えた心地よい空間で、滞在の締めくくりにぴったり。
特筆すべきは、エネルギー削減をはじめとした環境への配慮が行き届いている点。サステナブルな旅を大切にしたい方にもおすすめです。

5日目 – カルチエ・ラタン - サン・ジェルマン・デ・プレ

La Maison Gainsbourg
ヴェルヌイユ通りのセルジュ・ゲンズブールの家 - パリ
© Alexis Raimbault - ヴェルヌイユ通りのセルジュ・ゲンズブールの家 - パリ

次は、ヴェルヌイユ通りにある「メゾン・ゲンズブール Maison Gainsbourg」へ。シンガーソングライターであり、挑発的な表現でも知られたセルジュ・ゲンズブールの世界に浸ることができる場所です。
1991年に時が静止したままの空間を、娘シャルロットの音声ガイドに導かれながら巡る30分。
2023年の公開以来、予約開始と同時に即完売が続く、パリ屈指の特別な場所のひとつです。

ヴェルヌイユ通り14番地には、450点もの展示品を擁するセルジュ・ゲンスブール博物館があり、バーやブティックも併設されています。 

ランチの後は、観光客にはまだあまり知られていないパリの名所・モスクへ。グラナダのアルハンブラ宮殿を思わせる美しい中庭を散策し、モスク内のサロン・ド・テでミントティーとともに甘いパティスリーを味わいながら、ゆったりとしたひとときを過ごしてみてください。

6日目 – モンパルナス – ポール・ロワイヤル

Port Royal

パリ滞在6日目は、緑あふれる散策から始めましょう。まずは14区にあるのどかな「テルモピル通り rue des Thermopyles」へ。そのまま歩を進めて、美しい木製の門が印象的な「ボエール街区 cité Bauer」まで足を運んでみてください。

「パリの中の田舎」のような雰囲気を楽しみながら、ランチはブールデル美術館の素敵なレストランで。
食後は無料で入館できる館内を散策し、彫刻作品の間をのんびり歩いてみましょう。
彫刻にインスピレーションを受けたら、アール・デコ様式の邸宅を利用した「ジャコメッティ美術館 Institut Giacometti」へ。彫刻の巨匠の世界に触れられる貴重な空間です。

夜は、かつてヴェルレーヌやヘミングウェイ、ピカソたちが愛した名店「クロズリー・デ・リラ La Closerie des Lilas」でピアノの音色に耳を傾けながら一杯。パリの文学と芸術の香りに包まれる、特別な夜をお過ごしください。

7日目 – アンヴァリッド – シャン・ド・マルス

Musée Yves Saint Laurent, Avenue Marceau, Paris, France
イヴ・サンローラン美術館の展覧会「Transparences」 - パリ
© Thibault Voisin - イヴ・サンローラン美術館の展覧会「Transparences」 - パリ

パリのちょっとユニークな旅に、ファッションは欠かせません。
まずは「イヴ・サンローラン美術館 Musée Yves Saint Laurent Paris」へ。
かつてのクチュール・メゾンの本拠地で、時代を彩った巨匠の世界を、テーマごとの企画展を通して再発見することができます。

ランチは、静かな「カトリーヌ・ラブレ庭園 jardin Catherine Labouré」でサンドイッチを片手にひと休み。家庭菜園のある緑豊かな空間で、都会の喧騒を忘れる時間をどうぞ。

午後はセーヌ川に浮かぶアートスペース「フリュクトゥアール Fluctuart」へ。ストリートアート専門の水上美術館で、現代アートの躍動感に触れてみましょう。

一日の締めくくりは、陽気でアットホームな雰囲気が魅力の船上酒場「ローザ・ボヌール Rosa Bonheur」でのディナーを。
セーヌの風を感じながら、美味しい料理と楽しい時間を満喫してください。

環境に配慮した旅のすすめ

メトロ、バスなどの公共交通機関、または自転車で移動しましょう

by Raymond Marie

ジャーナリスト

観光と文化を専門とするジャーナリスト、マリーには、書斎以外ならどこでも執筆できるというささいな奇癖があります。時間の空気と動きからインスピレーションを得ているからです。