フランスには、2月2日にクレープを焼いて家族や友人と楽しむ「Chandeleur(シャンドルール)」という風習があります。
シャンドルールとは
2月2日のChandeleur(シャンドルール)とは「聖母マリアのお清めの日」というキリスト教の祝日のひとつで、クリスマス(12月25日)から40日後にあたります。 フランスでは、毎年この日に家族や友人たちとクレープを食べてお祝いをするという伝統があります。
シャンドルールの起源
Chandeleur(シャンドルール)は、フランス語で「ろうそく」を意味するchandelle (シャンデル)という言葉からきました。 その起源はローマ時代に遡ります。当時のローマ人たちは、2月のこの時期に羊の神様「パン神 」を祭る伝統がありました。信者はたいまつやろうそくを持って一晩中街を練り歩いたのでした。
その後キリスト教がローマに広まり、5世紀の終わりに教皇ゲラシウス1世によってこの風習はキリスト教の行事として引き継がれました。こうしてできたのがChandeleur(シャンドルール)の伝統です。
なぜクレープを食べるようになったのかという理由については、教皇ゲラシウス1世が巡礼者にクレープを振る舞ったから、黄金色で丸い形をしたクレープが光や太陽を思い浮かばせ、キリストの威厳を象徴しているからなど、諸説あるようです。
シャンドルールの祝い方
クレープは、そば粉を使ったガレットとともにブルターニュ地方の名物料理。そして、クレープに合う飲み物もやはり同じくブルターニュで作られるリンゴの発泡酒シードルです!2月2日はフランス全土でこのクレープとシードルの組み合わせが楽しまれています。
また、左手に金貨を握りながら、右手にフライパンを持ってクレープをうまくひっくり返せたら、その年は幸運に恵まれるという言い伝えもあります。
暖かい春の訪れを心待ちにしながら、家族や友人たちと楽しいひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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by France.fr Rédaction
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